第三話 下手な嘘 - FINAL FANTASY DARK CRYSTAL

 結局宿屋に辿り着くまで、カールは金魚のフンのようにウィーネの後をついていった。二人は当然別の部屋を借りたが、用心にとカールが無理やり隣の部屋を借りた。

 ウィーネが部屋に入ると、窓からは西日が赤々と見えていた。

 仮初めの太陽。この光と対をなす闇の消失こそが、世界の諍いの全てを生んでいる。いつこの争いは終焉するのか、そして、自身の組織の活動が、その混沌に終止符を打つことができるのか...。

 彼女は、そのようなことを考えていたが、先日からのあらゆるトラブルの疲れからか、ベッドで大の字になるや否や、泥のように深い眠りへと入った。

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